2016年6月24日金曜日

英国EU離脱(1)・英国という国

メディアは英国、EU離脱の話題で盛り上がっていますが、離脱の影響は次回以降として、今回は英国の金融パワーを紹介します。

英国、というより世界の金融の中心、マネーセンターとしてのロンドンがいかに世界に及ぼす影響が強いのか?
簡単な表をお見せします。

リーマンショックを分析した有名な論文、Borio,O & P. Disyatat (2011)“Global Imbalances and the Financial Crisis: Link or No Link?" BIS Working Papers,N o.346.からの出典。

①90年代の後半、アジア各国は通貨危機を打開するために、輸出主導型の産業構造に切り替えた。
②経常収支の黒字から産まれた貯蓄超過を運用させるために、世界的なマネーセンターとしてのロンドンに集中した。
③その資金が2008年のリーマンショックに至る数年間、ロンドンに集められた資金が一斉に米国に投資されていることがうかがえるのである。
1990年代の貿易構成の変化を通じて、その後、資金の流動がグローバル規模で変化し、グローバル・インバランスが2次的な問題へと発展したことが読み取れるのである。

グラフを見て、びっくり!!
リーマンショック前にアメリカに流入した巨大な資金、その最も大きな割合を示したのは、ユーロ圏でも日本でもOPECでも中国でもなく、英国だったです。



  貿易拡大と所得格差、移民問題と若者の失業率の増加
  
  やはり、再び日米が世界のエンジンとなって解決していかなければなりませんね。

  #ここ最近のRTを見ると、英国の移民問題はかなり激しさを増していましたね。
それでも、僅差で残留側の勝利と考えていた人が多かったと思われます。